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M — 02 . DOPPIO(北イタリアのオフィス文化)
前のお手紙のあと、
想像していた以上に、たくさんの方が
お返事を、寄せてくださいました。
1つひとつ、ゆっくり拝読しました。
皆さまの「理想のコーヒー景色」のなかには、
──「自分の手で淹れた一杯を、誰かに振る舞ってみたい」
──「インスタで見たあの一杯、家でできるじゃん!」
そんな、静かな願いが、たしかに、ありました。
その願いに、今日、お応えします。
前のお手紙では、
朝の10分間で、"職人の一杯"を、超えていく ──
そんな景色を、お話ししました。
そして、お約束しました。
それを、家で再現する方法を、
お渡しする、と。
私たちは、2010年から、
コーヒーマシンだけを、つくり続けてきたメーカーです。
自社工場の技術者2300名以上が、1台ずつ仕上げ、
その品質は ISO9001 に認められ、
いま、世界各国のキッチンに、届いています。
―― だからこそ、その答えを、確かにお渡しできます。
―― 高い豆も、業務用の機材も、いりません。
プロと家を、分けていたものは、
じつは、思っているより、
ずっと、少なかったのです。
世界の一杯を、ほんの数種類。
その背景や歴史ごと、ゆっくり味わう ──
そんな時間です。
たくさん、覚える必要は、ありません。
ナポリのドッピオ。アイルランドのアイリッシュ。
お気に入りを、いくつか。それで、十分です。
―― コーヒーを "嗜む"、こだわりの時間。
それが、このお手紙で、お渡しするものです。
そんな大人は、どこか余裕があって、
―― 端から見ても、かっこいい。
―― では、その一杯を、本当に叶えられる
道具とは、どんなものか。
美味しい一杯のためには、
ほんの少しだけ、
人の手の温度が、要るのです。
―― 私たちが、ずっと信じてきたことです。
―― 自分の手で、ひと手間を加えたとき、
コーヒーは、もっと美味しくなる。
その小さな関わりがあるからこそ、
職人を超える一杯も、
振る舞った相手が、黙る一杯も、
自分の手から、生まれてきます。
―― これは、精神論では、ありません。
鮮度、温度、圧力。
これから、その事実を、お話しします。
なぜ、プロの一杯は、
家のものより、美味しいのか。
多くの方は、「機械の差だろう」と、
そう、思っています。
けれど、本当のところは、
もう少し、深いところに、あります。
世界中の職人が、毎日、
意識して整えている、いくつかの条件。
そのうち、家のキッチンでも揃えられるのが、
この、3つです。
― 豆の、鮮度。
― お湯の、温度。
― 抽出の、圧力。
この3つを、自分の手で揃えられたとき、
あなたの家の一杯は、
プロの一杯に、確かに、近づいていきます。
順に、お話しさせてください。
豆は、挽いたその瞬間から、
香りが急速に逃げていきます。
30秒で半分、
と言う淹れ手もいるほどです。
だから、プロは、必ず「直前に挽く」。
家の一杯と、もっとも違うのは、
ほんとうは、ここかもしれません。
―― 今日、家で試せること。
「淹れる直前に、豆を挽く」。
※ 挽きたては、お手持ちのミル、または Gevi が本体と同時にご用意する専用グラインダーで。
すでに挽いた粉からでも、もちろん始められます。
前のお手紙でも、お伝えしたお話です。
もし、すでに試してくださっていたら、ありがとうございます。
その小さなひと手間で、
家の一杯の香りは、確かに、変わります。
振る舞った相手の、
最初のひと口の表情が変わる ──
その瞬間こそ、職人の領域への、第一歩です。
意外と、知られていないことがあります。
沸騰したばかりのお湯は、
じつは、コーヒーには、
少しだけ、熱すぎるのです。
豆が持っている甘みや、まろやかな香りは、
90度から96度のあたりで、
もっとも、よく開きます。
100度のお湯で淹れると、
苦味と渋みが先に出てしまい、
本来の甘さが、奥へ引っ込んでしまうのです。
プロのマシンが、安定して美味しい理由のひとつは、
この温度を、ずっと、ぶれずに保っていること。
じつは、家庭で再現するときに、
いちばん不安定になりやすいのが、ここなのです。
―― 今日、覚えておきたいこと。
おいしさの分かれ目は、90〜96度。
そして、"毎朝そこに、ぴたりと合わせ続ける"こと。
わずか1〜2度で、甘さは奥に隠れ、
苦味だけが、前に出てしまう。
それくらい、繊細な分かれ目です。
そして、その温度を毎朝そろえるのは、
じつは、いちばん難しいところ。
その日の気温、豆、機嫌ひとつで、
温度は、かんたんに、数度ずれてしまう。
カップに注がれたコーヒーの上に、
きつね色の薄い膜が、ふっと立ち上がる ──
クレマ、と呼ばれる、あれです。
あれは、ただの泡では、ありません。
豆のなかに眠っている香りの成分が、
圧力をかけられて初めて、表に出てきた姿です。
その圧力は、おおよそ9気圧。
これより弱いと、香りは奥に隠れたまま。
強すぎると、苦味だけが前に出てしまう。
9気圧というのは、長い時間をかけて見つかった、
ちょうどいい場所なのだそうです。
そして、この9気圧という圧力は、
人の手のひらでは、どうしても、作れません。
家庭で再現するには、機械の力が、要ります。
振る舞った相手が、一瞬、
そのクレマを、黙って見つめる。
── その小さな1秒が、職人と、家の境目を、
確かに、超えていきます。
ここまで、3つ、お話ししました。
― 豆の、鮮度。
― お湯の、温度。
― 抽出の、圧力。
お湯の温度と、抽出の9気圧。
―― この2つは、人の手では出せない精度で、
一台が、寸分なく担います。
残る、豆の鮮度は、あなたの手と、
本体と同時にご用意する専用グラインダーで。
―― この一台と、ひとつまみのひと手間で、
3つが、はじめて、揃います。
全部を、機械に任せるのでは、ありません。
人の手にしか出せない部分は、あなたが。
人の手では届かない精度だけを、機械が。
―― その役割分担が、家の一杯を、変えます。
その違いは、ことばより、
一杯のほうが、ずっと雄弁です。
―― だから、お見せします。
前のお手紙では、10通りのメニューを、
まず、ご紹介しました。
そのうち、2つの動画は、
もう、お見せしました。
今日は、残りの8つ ──
ナポリのドッピオから、
アイルランドのアイリッシュ・コーヒーまで ──
世界中のプロが、毎日淹れている所作を、
ぜんぶ、いまから、ご覧いただきます。
この3日間で、これを見終えたあなたは、
もう、10通りのコーヒーを、
自分の手で淹れられる側の、人間です。
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お湯の温度と、抽出の圧力 ──
このふたつは、機械の仕事です。
残るは、ひとつ。
豆の、鮮度です。
挽きたての香りを、毎朝、自分の手で。
そのための専用グラインダーを、
皆さまからいただいた声をもとに、
特別な価格で、ご用意しました。
これで、3つの条件は、
すべて、あなたの手の中で、揃います。
3つが揃った一杯は、
自分で飲んで、うまい。
振る舞えば、相手が、黙る。
―― その一杯を、これから、
あなたが、出せるようになります。
ひとことだけ、
聞かせてください。
―― 8つの動画のなかで、
いちばん、淹れてみたいのは、どれですか?
3通目のお手紙で、お答えします。
みんなの、淹れてみたい一杯